竹谷郁夫 Ikuo Taketani
2003.1.16 - 1.28

[区象(マチガタ)]24×19cm [Neo Zodiac] 7.9×13.9cm [untitled] 17.5×11.5cm


VERMILION SANDS special version live

<TAKETANI & MORIYAMA&OHNO> <IMAKITA&HOSOKAWA>

<HONJYO&SUGAHARA> <MAEKAwA&OHNO>
竹谷郁夫/Ikuo Taketani
昭和三十年鳥取生まれ、大阪育ち。大阪日本橋のBAR CHILL OUTのマスターであり、ウルトラダブソニックを奏でるゲットーバンドVERMILION SANDSのリーダー、そしてHANATARASHI、BOREDOMS、ZENI-GEVAといったバンドのオリジナルメンバーでもある、関西アンダーグラウンドのゴッドファーザー・竹谷郁夫氏は、また特異な作風を誇る画家であることでも知られる。前述のZENI-GEVA、またはOFF MASK 00などのアルバムスリーヴを担当、と聞いて頷くコアな音楽ファンも少なくないであろう。氏の作品に接する人々は、精緻な描写が織り成す巨大な獣性、そしてそれらが湛える深い悲愴に、言葉に出来ぬ感銘を受けるであろう。
マサヒコ・ポルナレフ

ギャラリーコメント
竹谷氏の音楽活動については数々の逸話がありますがそれは機を譲るとして、ここでは彼の作品について私見を記そうと思います。
はじめて作品に出会ったのは彼がマスターを勤めるバー「チルアウト」。暗い壁に無造作にかけられていた、それらを手にとり目をこらすと、市販のチューブ絵の具では出ない美しい色と画面の密度とに驚いたのを覚えています。それは彼の父が日本画家ということもあり顔料や画材に造形が深く、かつ古典技法を研究したからこそ出来ているのですが、主にペインティングは下地に板に紙張り、パネルに石膏下地や麻布張りという手の込んだもの。メディウムはテンペラ、油、アクリルの混合技法が中心。細筆で垂直や放射状のストロークを基軸に堅牢なマチエールで描かれます。アトリエには手掛けて10年以上という作品も珍しくなく「つい、いつも完成として筆をとめられず潰してはまた加筆してしまう」という本人談のとおり、作品の多くは腺病質な人物や花など多重なイメージで構築されます。ベルメールや幻想派を想起させる退廃的で繊細なイメージは寓話や神話の文学的隠喩を内包し、中世のイコンさながら見るものを静止した世界に誘います。
また彼は書籍やナイフ、お酒等のコレクターでもあり、事物に対するこだわりは人一倍強いようです。もちろん、描く事に対しても。若手作家達の軽やかさとは対照の、寡黙で不器用だけれど少々の事には動じない強さは画中からも伺うことができます。
今回は膨大なエッチング、ビュラン、ドローイングなどからもピックアップし御紹介します。